経営難を乗り越えるため、銚子電鉄が「まずい棒」や「お化け屋敷電車」などユニークな企画を展開
しています。
地元高校生の支援もあり、地域と一体となった取り組みが注目されています。
銚子電鉄は、千葉県銚子市を走る全長6.4kmのローカル鉄道
経営危機を乗り越えるために数々のユニークな取り組みを行ってきました。
その斬新なアイデアは「日本一のエンタメ鉄道」とも称され、多くの注目を集めています。
🍘 名物商品で経営を支える
ぬれ煎餅：銚子電鉄の代表的な商品で、鉄道事業の赤字を補填する重要な収入源となっています。
まずい棒：経営状況がまずい」という自虐的なネーミングで話題となったスナック菓子。発売から4年で400万本以上を売り上げ、経営改善に貢献しました。
鯖威張る弁当：「サバイバル」をもじったネーミングの駅弁で、ユーモアと地域の味覚を融合させた商品です。
🚃 イベント列車で観光客を魅了
お化け屋敷電車：夏季限定で運行されるホラー体験列車。怪談蒐集家の寺井広樹氏が企画・演出を担当し、毎年キャンセル待ちが出るほどの人気イベントです。
イルミネーション電車・バルーン電車：季節ごとに装飾を変えた特別列車を運行し、乗客に非日常の体験を提供しています。
試食列車：地元の食材を使った料理を車内で提供し、生産者や調理者の話を聞きながら銚子の魅力を味わうことができる新しいスタイルの列車です。
🎬 映画制作で地域をPR
『電車を止めるな！』：銚子電鉄が自ら製作した映画で、クラウドファンディングにより資金を調達。観客動員数1万人を突破し、地域の魅力を全国に発信しています。
🧠社長のユーモアと発想力
銚子電鉄の竹本勝紀社長は、英語のジョークを交えたユーモアあふれる人物で、その発想力が数々のユニークな取り組みを生み出しています。
例えば、「“あなたは泳げますか？”を英語で言うと『キャン チュウ～ スイウェイ？（寒中水泳）』」といったギャグを披露し、社員や乗客を楽しませています。
🏞 地域との連携とSDGsへの取り組み
不要品を活用したファッションショー：銚子電鉄の制服や座席シートなどの不要品を再利用し、地元デザイナーと協力してファッションショーを開催。SDGsの観点からも注目されています。
高校生とのコラボレーション：地元高校生と連携し、イベントや商品開発を行うなど、地域とのつながりを大切にしています。
銚子電鉄は、経営難を逆手に取ったユニークなアイデアと地域との強い連携で、ローカル鉄道の新しい可能性を切り開いています。その取り組みは、全国の地方鉄道や地域活性化のモデルケースとして注目されています。
銚子電鉄が最近取り組むユニークな活動
🌊 SDGs・廃漁網リサイクルプロジェクト
森幸漁網が廃漁網を回収→リファインバースが再原料化→モリトアパレルがTシャツやコースター型記念プレートを制作。漁網そのままのストラップ付き乗車券ホルダーも川内駅に展示中。
今後、協定先の肥薩おれんじ鉄道沿線でも廃漁網回収・リサイクルを展開予定
地域資源を循環させる、地球と沿線に優しいエコな取り組みです。
🤝 地方鉄道との事業連携協定
肥薩おれんじ鉄道とのSDGs推進・地域課題解決に向けた連携協定を締結。
廃漁網リサイクルやイベント共同開催など今後の共同事業が視野に入っています
ローカル鉄道ネットワークで相互支援する好モデルですね。
🚃 車両＆駅舎のリニューアル
南海2200系中古車両を譲り受け、観光列車「次郎右衛門」に改装。2025年3月に仲ノ町駅でデビュー。
本銚子駅舎は2017年に「24時間テレビ」で大リフォームされ、地域住民や鉄道ファンに喜ばれました。
伝統と魅力を守りつつ快適さも加味した改善が進行中です。
🎭 『銚電イズム』発信PR戦略
PRの基本は「面白さ第一」、メディアに丁寧に対応し話題化を狙う戦略
石や線路の販売、映画制作（『電車を止めるな!』）、NFTデジタル模型、クラウドファンディングなど多角的に展開
駅や線路を“コンテンツ”に変えるクリエイティブな発想が注目されています。
🥜 副業で収益多角化
看板メニュー「ぬれ煎餅」販売による収益が全体の主軸に。副業がおりしも主力事業並みの売上に。
架線広告「銚電柱」など広告事業も展開。
鉄道事業だけに頼らず、地域密着の副収入をしっかり確保しています。
💡 安全＆従業員支援
従業員の質の良い睡眠環境づくりなど、安全輸送のための社内ケアにも注力。
地元住民の安心と従業員の健康、両方に配慮した取り組みです。
🔎まとめ
全体を通して「地域共創」「エンタメ鉄道」「多角経営」「持続可能性」の4軸が柱。
どの施策も“撤退ではなく生き残る”視点で、地元・ファン・企業ともに手を取り合う強い意思が見えます。
特に「廃漁網リサイクル」は斬新で環境配慮型、「次郎右衛門」など観光列車への投資も魅力的な取り組みです。
鉄道事業に頼らず、収入源を複数確保して「稼げる体質」を作る多角経営を進めています。
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